2017/10/31

今日、エレーヌ逝去して7年

 



  駿河昌樹
  (Masaki SURUGA)


 エレーヌが逝って7年目の、今朝の東京の夜明けの東空。
 雲が美しい。
 小津安二郎の『東京物語』で、妻を失った平山周吉(笠智衆)が、夜明けの東空を見ながら、紀子(原節子)に、「きれいな夜明けじゃった。…今日も暑うなるぞ」と言う名場面がある。それが思い出される。

 亡くなった7時10分に、神棚にも、エレーヌを祭る祭壇にも、礼拝することができた。
 雲の切れ間から強い陽光が射してきて、ちょうど祭壇のあたりを照らし出した。

 2010年10月31日は、当直医師の不手際でこちらへの電話連絡が遅れ、私も他の友人たちの誰も、臨終には間に合わなかった。
 しかし、安らかな死に顔だった。
 緊急治療室に着いた私が、横たわるエレーヌに呼びかけると、閉じられた彼女の目から涙が流れた。死後の収縮に伴う涙だとは、よく言われるものだが…

 2017年の10月末は、東京の夜明けの空が、連日、美しい。
 今日の夜明けの写真を下にさらに加え、昨日の夜明けの写真も加えておく。
 エレーヌが生きている間は、こんな写真を撮ると、まっ先にメールに添付して送ったものだった。
 メールやデジタルカメラがない頃は、よくエレーヌと旅行や散歩をしたが、写真を撮るたびにエレーヌを待たせたものだった。














 以下は、2017年10月30日の夜明けの東空。















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